7月3日、熊本県天草市は、午前9時半、市内全域の3万7022世帯、8万266人に土砂災害の危険が高まっているとして避難勧告を出しました。
5段階の警戒レベルのうち警戒レベル4にあたる情報で速やかに避難して下さい。
同じ警戒レベル4で避難指示になった場合は危険度が増していると判断して下さい。人的被害の危険性が非常に高い状況ですので、直ちに避難しましょう。
外出することでかえって命に危険が及ぶ状況では、自宅内のより安全な場所に避難をして下さい。
熊本 天草市全域8万人余に避難勧告 速やかに避難を #nhk_news https://t.co/tjzHzzZOIB
— NHKニュース (@nhk_news) July 3, 2019
目次
天草市とは
天草市は、熊本県天草地方の市で、熊本県下では熊本市・八代市に次いで3番目の人口を擁する市になります。
熊本県西部に位置し、現在、九州本土と天草五橋(昭和41年開通)により繋がりました。
有明海・八代海・島原湾・天草灘で囲まれた、大矢野町・天草上島・下島等の大小120の島々からなる諸島で諸島の中では日本で一番人口が多いと言われています。
歴史では、1637年~1638年の2年間において、歴史上有名な天草四郎を盟主にした島原・天草の乱が勃発し天草島民の過半数が戦死という悲惨な事が起きました。因みに原城に立て籠もり亡くなった人は女子供を含め2万8千人にも及ぶと伝えられています。
天草市の過去の災害は1972年の7月3日~15日にかけ豪雨いより風水害・土砂災害が発生しています。
この豪雨により九州地区の被害は死者119名、行方不明4名の大きな被害がでました。
1981年には天草灘地震、1991年には台風第9号の被害がでましたが、その時は死者、行方不明は出ていません。
天草市以外、熊本県で避難勧告がでている地域
国民の皆様におかれましては、油断することなく、市町村の避難勧告等に従って早め早めの避難を行うなど、命を守る行動をとっていただくようお願いいたします。 https://t.co/c9yDFklyhd
— 安倍晋三 (@AbeShinzo) July 3, 2019
2019年7月3日 12時05分
熊本県球磨郡錦町
避難勧告 ・大雨警戒のため町内全域 避難所は総合福祉センター・西コミセン・木上コミセン。
警戒レベル4 避難勧告 全員避難 町内全域に避難勧告を発令しました。
猛烈な雨が降り、土砂災害や河川の増水の恐れがあります。
山沿いにお住まいの方や避難に時間がかかる方は、お近くの避難所へ早めの避難をお願いします。
2019年7月3日 11時00分
熊本県上益城郡益城町 避難勧告大雨警戒のため
町内全域 避難所は公民館飯野分館、飯野小学校体育館、広安小学校体育館、広安西小学校体育館、交流情報センター、公民館福田分館、津森小学校体育館。
避難される際は、周辺の状況に注意しながら早めの避難をお願いします。
なお、避難しようとしたときに屋外に出るとかえって生命に危険が及ぶと判断した場合は、自宅内のより安全な場所に移動してください。
また、避難される際は、食料や飲料水、毛布などの必要物資を持参してください。
2019年7月3日 11時00分
熊本県球磨郡湯前町 避難勧告
大雨警戒のため
町内全域 避難所は、湯前町保健センター、湯前町農村環境改善センター。
警戒レベル4 全員避難 行動要請:速やかに安全な場所へ避難してください。
2019年7月3日 10時00分
熊本県球磨郡五木村 避難勧告
大雨警戒のため
現在はこの地域で避難勧告がでています。
避難準備も多数出ていますので、ご年配や小さなお子様がいる家庭の方は早めに避難をして下さい。
天草市のこれから
気象庁は3日午前、臨時の記者会見を開き、「場合によっては大雨特別警報を発表する可能性もある」としたうえで「みずからの命はみずからが守るという意識を持って特別警報の発表を待つことなく早めに避難してほしい」と呼びかけた。https://t.co/slFZqYElOf pic.twitter.com/lDgvl4XiGZ
— NHKニュース (@nhk_news) July 3, 2019
気象庁によりますと大雨特別警報を発表する可能性もでてきたと発表しています。
「大雨の特別警報」は、5段階の警戒レベルのうち最も高いレベル5にあたり、最大級の警戒を呼び掛けるものになります。
平成25年の8月に導入されて以降、甚大な被害が出た豪雨災害で発表されています。
平成27年9月の「関東・東北豪雨」では、栃木県、茨城県、宮城県で出ています。
茨城県の鬼怒川の堤防が決壊するなどの大規模な浸水被害となりました。
おととし7月の「九州北部豪雨」では福岡県と大分県に大雨特別警報が出て、中小河川の氾濫や土砂崩れなどの被害になりました。
去年7月の「西日本豪雨」では停滞した前線の影響で長時間雨が降り続き11の府県に大雨特別警報が出て、浸水被害や土砂災害が発生し、200人以上が死亡という悲惨な結果になりました。
数十年に一度のこれまで経験したことのないような大雨の際に出される大雨特別警報ですが、現在では毎年発表される異常事態になっています。
東シナ海にある発達した積乱雲が今後かかる可能性が高い熊本県や鹿児島県付近のほか、状況によっては九州北部地方と西日本の太平洋側でも発表の可能性があり明日までは豪雨の危険があります。
その後も地盤が緩むと思われますので注意して下さい。
–その他