6月15日、 JRA(日本中央競馬会)出走予定だった152頭を出走取り消しを発表しました。
レースは予定通りに開催されますが、JRAには大激震の影響が出ています。
理由は、飼料から禁止薬物「テオブロミン」が検出された事のようです。
JRAは、公正確保のための苦渋の決断をする形になりました。
15日は約70頭、16日は約80頭で計152頭の出走が取り消しになる予定です。
今回の薬物サプリ(グリーンカル)を購入した厩舎は美浦6、栗東21厩舎になります。
当該厩舎の次週出走予定馬は16日までに血液検査が行われ出走できるか判断されます。
目次
156頭出走取消の発表
JRAより出走取消の馬が発表されました。(15日 6時30分)
JRAでは、勝馬投票券の発売システムにおける競走除外を反映する作業が行われています。
8時には完了予定ですが、それまでは出走取り消しの馬券も購入出来てしまいます。
その際の返金は作業終了後となる為に、8時以降になる予定です。
156頭出走取消の薬物とは
152頭の出走取消になった薬物はテオブロミンというカフェインです。
カカオなどに含まれる物で、ココアやチョコレートにも含まれいます。
ギリシア語では神の食べ物というカカオの学名が、名前の由来です。
以前は治療薬としても使われていましたが、現在では使用されていません。
疲労回復に効くといわれておりJRAでは禁止薬物の一つとされています。
JRAでの禁止薬物は52種類ありその中に含まれています。
薬物が検出された場合は厳しい処分になります。
検出された薬物濃度に関係なく競争能力に影響したものとみなされ、馬の出走停止や調教師の免許停止、賞金の没収などになります。
ただ、今回使用されたテオブロミンの入ったサプリグリーンカルにはテオブロミンが入っていないと袋に明記されていました。
その事で、故意ではないと判断された場合の処分はどうなるのかまだ、不明です。
実はドーピングの歴史では人より馬の方が早く規制されています。
人が初めてドーピング検査を受けたのは1968年グルノーブル冬季オリンピックからです。
それに対し馬はイギリス・フランスでは1910年頃、アメリカでは1933年からからスタートしています。
日本はそれよりも遅く、1965年からスタートしました。
その頃は罰則規定が無く陽性反応が出る馬ばかりだったようです。
1970年には罰則規定が決まりドーピング検査の定期実施も行われるようになりました。
JRAがよく使う言葉で「公正競馬の確保」の為にドーピング検査は重要な事になります。
156頭出走取消の影響
JRAより、6月15日の6時30分に出走取消の発表がありました。
当初は152頭といわれていましたが、156頭(土曜72頭、日曜84頭)になりました。
土日72競走には983頭が出走予定のうち、全体の約15%の馬が消える事になります。
今回の問題になっているサプリメントは海外から輸入したもので、初めて使用する際には競走馬理化学研究所の検査を受けるのが通例となっています。
ところが、このサプリメントは査結果判明前に販売していた事が判明しています。
疲労回復などの為に競走馬がサプリメントを摂取するのはよくある事で、カイバに混ぜて馬に与えます。
美浦、栗東トレーニングセンター内では競走馬用の薬局もありそこでサプリの販売もされています。
今後はどの販売ルートで検査なしで販売されたかも詳しく調査されていくと思われます。
23日には上半期の大一番、宝塚記念が予定されておりどのような影響がでるのか心配されるところです。
凱旋門賞へと出走することが決まっているフィエールマンへの影響もきががりです。
本日の東京競馬の出走取消は以下の通りです。
3回東京競馬第5日 日付 競馬場 レース 馬番 馬名 6月15日(土) 東京 2 ⑫ ブラーミスト 6月15日(土) 東京 3 ② シャドーバンキング 6月15日(土) 東京 3 ⑥ サトノジョニー 6月15日(土) 東京 3 ⑧ メンディ 6月15日(土) 東京 4 ② マインシャッツ 6月15日(土) 東京 5 ⑩ アキノスマート 6月15日(土) 東京 7 ⑤ アウトストリップ 6月15日(土) 東京 8 ⑫ オルクリスト 6月15日(土) 東京 9 ① ツクバソヴァール 6月15日(土) 東京 10 ④ キラービューティ 6月15日(土) 東京 10 ⑧ スイーズドリームス 6月15日(土) 東京 12 ① コスモクウェンチ 6月15日(土) 東京 12 ⑨ マイネルストラトス
www.jra.go.jp/news 引用
今回の判断はJRAにとって苦渋の決断だったと思いますが、今後の事を考えると正しい判断でしょう。
事件性も無いと思われますので、早く事態が収まる事を望む声が多くあがっています。